1982年から続けてきた微生物の基礎研究や医療機関における臨床を経て、独自の腸内フローラ移植(便移植)方法を開発しました。微生物たちとの共存共栄には、無限の可能性があると信じています。
シンバイオシス研究所 -微生物との共存共栄-
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腸内フローラの3つのタイプと、フローラバランスを決める要因の関係。

エンテロタイプ

言葉というのは生き物だとつくづく思うんですが(唐突なはじまり方)、その時代によって流行りの言い方というのがありますよね。

ちょっと前で言うと、人の名前のあとに「どん」ってつけて敬意を表すとか。
「西郷どん」みたいに。(えらい遡ったな)

「メガネ男子」、「料理男子」、「歴女」みたいなのもそうですよね。

「朝活」、「婚活」、「就活」、「終活」、「トンカツ」とかね。(そういうパターンのボケ方やとは思ってたわ)

「菌活」もよく聞きますよね。
ヨーグルトとか発酵食品とかを摂って身体にいい菌をゲットして、食物繊維を摂って腸内細菌にエサを与えましょうという活動のようです。

では、十人十色の腸内フローラはどのようにして決まっているのでしょうか?

腸内フローラを決定する要因

食生活
「菌活」の内容は、主に食生活の見直しです。
「ちょっと今から逆立ちして菌増やすわ」みたいなんは厳しい。(でもできるかも。逆立ちのできる人はやってみて)

食生活を見直すことで、乳酸菌やビフィズス菌の割合が増えたり、腸内細菌たちが全体的に元気に働いてくれるようになったりします。

腸内フローラの決定要因は様々ありますが、特に食生活は腸内細菌に大きな影響を与えます。
とはいえ、もちろん単一の食品を多く摂ればよいというものではなく、炭水化物、電解質、たんぱく質、脂肪、食物繊維などの摂取バランスが重要です。(なあなあ、電解質ってなに?)

ちなみにわたしは、食物繊維と糖質摂りすぎタイプですけどね。
でも、糖+食物繊維=炭水化物の過剰摂取ではなく、食物繊維と糖質を、主に別々に過剰摂取しているのでね!!(どんな自慢やねん)

生まれつき
前に書いた記事でもお話しましたが(腸内フローラバランスは、生まれつき決まっているのか)、腸内フローラバランスは生まれる瞬間と、そこから半年くらいでほぼ決定します。

そこからは、抗生剤の使用や食生活、ストレスなんかで悪化することはあれど、良くなることはあんまり……残念ながら……

生活環境や健康状態
睡眠不足は、ほんまにダメですよ、みなさん。
腸内細菌が元気になる秘訣である7時間の絶食絶水=睡眠が理想なんです」でも書きましたけど、寝てね、ほんとに。

昼夜逆転のお仕事をされている方や、夜勤のシフトのある方は、腸内フローラバランスが崩れやすいそうです。
あと、時差ボケをすると同じく腸内フローラが乱れるという調査もありました。
(参考:腸内細菌叢にも24時間リズムがある、時差ボケは肥満につながるかも

そして、腸内フローラが一番影響を受けるのがストレス。

腸内フローラ移植では、基本的に移植した腸内フローラが長期間維持されるような移植の仕方をしますが、予期せぬ大きなストレスを受けたときはバランスが再度崩れてしまうことがあります。

年齢
年齢を重ねると、食の好みが変わったりしませんか?
実はそれも、腸内フローラバランスが変わることで、腸内細菌たちが嗜好をコントロールしているからなんです。

年齢に応じた栄養を自然に摂取したくなるように、腸内細菌たちがよきに計らってくれてるんですね。
でもわたしの母親や、うちの職人の清水のように、若い人並みにモリモリ食べる人もいる。そういう人って概して元気ですよね。実際、身体も腸内細菌も若いんでしょうね。

「腸内細菌年齢」とかが測れる時代が来たら、たぶんわたしは76歳くらいな気がするわ。(好物は高野豆腐となめこのお味噌汁です。あと味のしゅんだ大根)

もちろん、食の好みだけではないですが、長くなるので今回は深くは触れません。

国籍
国籍によっても、腸内フローラバランスは大きく違います。
その国の食べ物はもちろん、緯度・経度による気温、気圧、体温の変化も影響します。

なにより、国民性(≒性格)と腸内フローラバランスの関係は非常にリンクしています。

性格がフローラバランスに影響しているのか、それともフローラバランスが性格を決定しているのか、研究が待たれます。

腸内フローラはざっくり3つのタイプに分けられる

主に食生活の影響を受けて、腸内フローラバランスはざっくり3タイプ(エンテロタイプ)に分けられます。

エンテロというのは「腸」という意味で、血液型の腸バージョンみたいなものですね。
近い将来、合コンの定番会話でエンテロタイプも使われるかもしれません。(合コンで血液型の話もしたことないし、そもそも合コン行ったことないけど)

エンテロタイプは長期的な食事パターンの影響を受けるので、短期間のあいだに食生活をガラッと変えたとしても、この大きな3つのカテゴリーをまたぐほどの変化は起きにくいと考えられます。

バクテロイデス属が多いタイプ

バクテロイデス属

バクテロイデス属は、その他の腸内細菌のバランス次第でいい働きも悪い働きもします。
この菌は、短鎖・中鎖脂肪酸を分泌し、肥満を防止する作用があることがわかってきています。

世間で「ヤセ菌」と騒がれているのも、この菌です。

ちょっと意外かもしれませんが、高脂肪・高タンパク・肉食中心の食事をしている人は、バクテロイデス属の菌を多く持つ腸内フローラになります。
サーロインステーキとか、フライドチキンとか、ハンバーグとか、北京ダックとか。(北京ダック突然やな)

そう、このタイプは、アメリカ人や中国人に多く見られるそうです。

うそやん……アメリカ人と中国人とか、「ヤセ菌」から一番遠い存在やろ……(失礼やな)

まあ、ピザとかフライドポテトとかも山ほど召し上がっておられますもんね。

プロボテラ属が多いタイプ

プロボテラ属

プロボテラ属は、人間の消化酵素では分解されない水溶性の食物繊維(熟した果物)や、でんぷん(米、小麦、イモなどの炭水化物)の分解酵素を持っています。

熟れた果物に、米。
そう、タイあたりの食事を思い浮かべた方は正解です。

プロボテラ属は、東南アジアの方に多いタイプです。
低脂肪、低タンパク質の菜食中心の食事が特徴とも言えそうです。

日本人でもこの特徴を持つ方はいらっしゃって、「魚とかそういう系はあんまり好きじゃないですね。好物は、ラーメンとチャーハン、それからビールです」みたいな方は、プロボテラ優位の方が多いです。

一方でプロボテラ属が多いと、インスリン抵抗性を示し、Ⅱ型の糖尿病になるリスクが高くなることも示されています。
東南アジアでは、6人に1人が糖尿病と言われるくらい糖尿病患者が増えているのに、欧米では糖尿病ではなく肥満が増えているだけ、という事実も注目すべき点ですよね。

腸内細菌のタイプが違うのに、食事だけアメリカ式が輸入されたことで、東南アジア人は糖尿病になったのかもしれへん。これってグローバル問題。

他にも心臓血管疾患、関節炎の発症にも関連があるのではないかと研究がすすめられています。

ルミノコッカス属が多いタイプ

ルミノコッカス属
※画像は、いわゆる北欧献立

最後は、我々日本人の少なくない数が該当するルミノコッカス型。
実は、スウェーデン人の8割も同じタイプに分類されています。

あまりうれしくない事実ですが、ルミノコッカス属は「デブ菌」と呼ばれることもあり、肥満の人の腸内フローラに多く見られるようです。
腸内フローラにおけるこの菌の比率が多くなると、糖質の吸収と脂肪の蓄積が促進されます。

ルミノコッカス属は上記2つの中間的な食事をする人に多く見られると言われますが、特に日本人も北欧の人も魚介類を多く摂取するからではないでしょうか。

食事の際、ひとくちめに魚などの海洋性のたんぱく質を食べると、血糖値が上がりにくいというお話は以前しました。

血糖値が上がりにくい食べ方はベジファーストより◯◯ファースト

腸内細菌の働きによってインスリンを出してくれるので、血糖値の上昇をおだやかにしてくれます。
ただ、インスリンというのはご存知のとおり、血中の糖を脂肪として蓄えるのを促す働きもあるんですね。

つまり、ルミノコッカス属が優位な人は、このインスリンを生成する能力が優れているのではないかと思うんです。
わからんけど。(なんでやねん)

だって、腸内細菌ってまだまだ研究途上やし、今の常識は未来の非常識やし、世の中「ほんとうに正しいこと」なんて存在するんですか?(ほら、また哲学的な方向へ逃げようとする)

それぞれの菌がどのような働きをしてくれているのかについては、「書籍『うんちのクソヂカラ』清水真 著」で詳しく解説しておりますので、よろしければこちらもご覧ください。

いかがでしたでしょうか。

腸内フローラバランスを決める先天性、後天性両方の要因。
そして、国民性とリンクするエンテロタイプ。

腸内細菌たちが生き物であることを考えると、わたしたちの暮らす環境や摂取する食べ物、光や音の刺激、受けるストレスなんかで彼らが変化するのは当たり前のことなのかもしれないですね。

国や気候、環境によってその土地の動物や植物の生態系が変化するように、腸内細菌たちにも「住みやすい場所」というのがそれぞれあるのでしょう。

流通網が発達して、世界中の動物や植物が国境を超えています。(西洋人参とか、パンダとか)
でも、食文化を始めとした異文化の輸入で、腸内細菌たちが本来とは違う場所に輸入されているとしたら、それってあんまりよくないのかもしれませんよね。

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Comments (2)
  1. 匿名 より:

    シェアさせて頂きます。
    今年は腸内細菌を極めたいです。

    1. ちひろ より:

      ありがとうございます!
      14日のNHKスペシャルでも放送されたように、腸内細菌をはじめとした微生物たちと人間の関わりがどんどんわかってきています。
      こちらのブログでも、できるだけ正しく新しい情報発信に努めます。

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