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お米抜いている人に物申したい(糖質制限と腸内フローラ:前編)

糖質制限

○○ダイエット! とか、○○健康法! みたいなのって、どの時代でもありますよね。
10年違うだけで、こんなに180度健康法って変わる!? と思うほど。(ビリーズ・ブートキャンプで死にかけた経験があります)

ファッションと同じ「ブーム」的なところもあり、本当にいい健康法でも飽きられたら終わってしまいます。
しかも本当にいい健康法って、地味でインスタ映えしない。(最近覚えた若者言葉、インスタ映え)

10年どころか、同じ時代にも全く逆の健康法とかダイエット法が平気な顔して存在しています。
それぞれにいい面と悪い面があるし、結局は「どれが自分に合っているか」のひとことに尽きます。

ただ、SNSが発達した時代だからかもしれませんが、ある一人の影響が、たとえ間違っていたとしてもかなり広く伝わってしまうものだなあと思います。

今、大ブームになっている(もしかして去りかけてる?)健康法もたびたびSNSで登場しています。
そう。「糖質制限」です。

この糖質制限、意味をきちんと理解せずに、インスタが拡散するように、軽いノリで一般の人がやると、危険なこともあるみたいです。
敵を作ると面倒なので、この手の記事はあまり書かないのですが、間違った糖質制限をして体調を崩している患者さんがあまりにも多く、しぶしぶ書きました。(だから、糖質制限で稼いでいる方、どうか攻撃しないで)

糖質制限のメリット

糖質制限
糖質制限がこれほど広まっているのには、それなりにメリットがあります。
(画像のチョイスに悪意あるやろ)

そもそも、今の日本人は糖質を摂りすぎている。
この事実は、わりと広く知られています。

朝の食パン&ジャム&砂糖入りコーヒーに始まり、
昼のトンカツ定食、
夜のスーパーの半額お惣菜パレード。

一日デスクに座っているだけなのに、食い過ぎなんだよこのブタが!

と言われたら、わたしなんかは返す言葉もないわけです。
間食もしてますし。五回くらい。(ズボンきつい)

スーパーのお惣菜って、案外砂糖だらけなんで、要注意。

そういうわけで、肥満、脂質異常症、高血圧、Ⅱ型糖尿病などが日本人に順調に蔓延していきました。

朝ごはんは抜いたほうがいい!
夕方6時以降は食べない!
ファスティングしよう!

そういうののひとつとして、「糖質制限」に白羽の矢が立ったわけです。

わたしは糖質制限をしたことはないですが、確かにきちんとやれば、痩せる効果はあるようです。
空腹感に耐えなくてもいいし、頭が冴える、食後に眠くならないなどもメリットがたくさんあるようです。

糖質制限のデメリット

糖質制限
世の中、いいことばかりは存在しません。
残念ながら、そういう仕組みになっているみたいです。

日焼けをしないように、何度も何度も日焼け止めを塗り直す努力がある一方で、
日焼け止めそのものが肌に及ぼす悪影響って、あるはずですが絶対に表に出てきませんもんね。肌荒れるし。

なので、結局は努力してもせんでもプラマイゼロなんやわ、と解釈して、日焼け止めは基本的に塗らない方針にしました。(それを都合のいい解釈と呼ぶねん)

苦痛が少なく、効率のいいダイエット法としてもてはやされている糖質制限ですが、
反面でデメリットもあることが、徐々にわかってきました。

「糖質」というくくり方をしている点

糖質過多

糖質制限というのは、言葉通り糖質の摂取を制限しましょうということです。

では、糖質とはなにか?
ベストセラーになった本では、栄養成分表における炭水化物≒糖質としています。

缶コーヒーとか菓子パンとか、コンビニのサラダチキンとかじゃなくて、家で自炊するご飯の糖質量は数字に表しにくいので、便宜上そうしているのでしょう。

でもこの表示だと、炭水化物は糖質なんだ! という刷り込みがされてしまいませんか?
ごはんもパンも、かぼちゃもブドウもリンゴも、缶コーヒーも飴ちゃんも、ケーキもアイスも、ぜんぶとりあえず糖質で、太るんや! と。

ちょっとオーバーな言い方をしてしまったかもしれませんが、糖質制限ダイエットをしている人は、わりとこの落とし穴にはまっています。

「お昼はケーキを食べたから、お米とデザートのリンゴは残そうっと」とか。
いやいや、違う食べ物ですから。食物繊維とか、ビタミンやミネラルはケーキに含まれていませんから!

ていうか、お残しはゆるしまへんで!!(忍たま乱太郎の食堂のおばちゃん、大好きです)
いくらベストセラーの本でも、「外食するときはご飯を残しましょう」みたいなこと書いてるやつは、バチあたります。

このように、なんでもかんでも同じ糖質、という括り方はそろそろ改められるべきだと思います。

うちの所長によると、「お米は小麦のグルテンを希釈する」らしいです。
つまり、お好み焼きをおかずにご飯を食べる大阪の文化は、とても理にかなったものだそうです。

だだ、「希釈」というのは、「なかったことになる」という意味ではないので、ご自身の責任においてお召し上がりください。

食物繊維が不足してしまう点

上でも少し書きましたが、今の日本人の食生活で糖質制限をすると、食物繊維が圧倒的に不足してしまいます。

食べる量
ただでさえ、昔より野菜や米を食べる量が減っています。(内勤が増えたので当たり前か)
ヘルシーランチ900円とかで付いてくる小鉢なんて、少なすぎて見えへんわ。
野菜そのものの変化
わずか数十年前と比べても、同じ野菜の量に含まれる食物繊維の量が激減しています。果物も同じ。
ミネラルやビタミンも、5分の1ほどになってしまっています。
これは、安く大量に野菜や果物を生産しようとしたことが招いた結果です。
ダイエット
そこに追い打ちをかけるようなダイエット。たしかに、加工食品表示の「炭水化物」は不要な糖質かもしれない。
でも、同じ名前だからと言ってお米を忌避しすぎると、食物繊維がぜんぜん足りなくなり、便秘になります。
便秘が万病の元であることは、皆さんご存知のとおり。

人工甘味料のデメリットが表に出てこない点

砂糖の量を減らしたいがあまり、身体に有毒な人工甘味料が山ほど使われています。
その中には、かつて戦争中に毒薬として散布されていたものまで含まれています。

すべては経済効率のため。
原発と同じ理屈です。
確かにお金は大事ですが、お金を崇拝するようになってしまうと人間おしまいです。

人工甘味料の中には、すぐに死に至ることはなくても、徐々に臓器を蝕んでいくものがたくさんあります。
目先の「保存期間」や「見た目」のために、防腐剤などがたくさん使われるのと同様、
目先の「糖質制限」や「安さ」のために、将来の健康を切り売りしているのです。

日本は海外に比べて、食品添加物の規制が遅れています。
正しい知識を持つことが、とても大切です。

あ、今噛んでるガムに、「アスパルテーム」が入ってるわ。。。
はやく全部食べてしまおう。(おい)

脂肪の摂りすぎ

糖質制限

糖質制限が支持される理由のひとつに、「糖質さえ低ければいくら食べてもいい」というルールがあります。
これは、焼き肉好きの人には朗報。

脂肪は太る要因ではなく、むしろエネルギー不足にならないためにたっぷり摂ることが推奨されます。

でも、糖質制限はもともと狩猟民族である西洋から入ってきた考え方です。
日本人は弥生時代から農耕民族であり、お米を食べることに慣れてきました。
いくら同じカロリーを摂っているとはいえ、たくさんの脂質を消化することには慣れていません。

糖質代謝力が落ちてしまうかもしれない点

糖質代謝能

これが一番怖い副作用かもしれません。

ある人が、糖質制限ダイエットをしていました。
たしかに健康診断では、体重も減り、体脂肪も落ち、空腹時の血糖値も下がったそうです。
でも、「糖負荷試験」という、糖をあえて摂取して、その後の血糖値の変化を見る値だけ、異様に高かったそうです。

その数値は、「糖尿病患者並み」。

これが何を意味しているかと言うと、「糖質制限を続けた結果、身体が糖質をうまく代謝できなくなった」ということ。

通常は食事をすると、血糖値があがります。
その後、すい臓がインスリンを出してくれて、血糖値が上がったままにならないようにコントロールしてくれているのです。

現代人は精製された糖(缶ジュース、白砂糖、菓子パンなど)を摂りすぎて、血糖値の乱高下を起こす「血糖値スパイク」というのになっている人がたくさんいますが、
糖質をうまく代謝できない(=インスリンがうまく分泌できない)ようになると、血糖値が「乱高」したまま「下」がらないという状態になってしまい、
最悪の場合、ちょっとケーキを食べただけで糖尿病に近い症状を引き起こす可能性もあります。

糖質制限をして「頭が冴える」、「食後に眠くならない」のは、そもそも糖質を摂らないから血糖値が上がっていなかっただけだったんですね。

もちろん、糖質を控えることで50年くらい超健康!
って人は、それが合っていると思うので、ぜひ続けてください。

糖尿病の治療などには、カロリーよりも糖質を気にした食事療法の方が有効とされることもあるので、ぜひ正しい知識を持って臨んでいただきたい。

次回は、糖質制限は腸内フローラにいいのか悪いのか?(糖質制限と腸内フローラ:後編)です。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。 ご挨拶と自己紹介も併せてご覧ください。
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わたしたちの腸に暮らす腸内細菌たちと健康との関連が、世界中で次々に明らかになってきています。 「すべての病気は腸から始まる」と言われるように、腸内環境が崩れると病気を引き起こすことが知られています。
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