菌語を理解したい人向けの記事9選
理解というものは、つねに誤解の総体に過ぎない。
作家の村上春樹氏は、理解と誤解の関係について小説の中で繰り返しこう述べています。
我々ヒト同士であっても、相手のことを理解することは非常に難しく、また理解したつもりでも相手の本当に思っていることとは違うものです。
さらに困ったことに、自分が本当に何を考えているのか、わたしたちには今ひとつ理解できていないことのほうが多いのではないでしょうか。
そんなわたしたちにできるのは、「理解しようとする」のではなく「相手を知ろうとする」ことなのかもしれません。
相手の好きなもの、苦手なもの、生活リズム、大切にしていること、機嫌が悪いときのクセ。
少しずつ相手のことを知り、懸命に耳を傾けることで、わたしたちは初めて曲がりなりにも「理解」に少し近づくのかもしれません。
それはたぶん、菌たち相手でも同じこと。
あなたのお腹にいる菌たちが、たとえちょっぴりわがままな女の子だったとしても、まずはまるごと受け入れてあげてください。
決して雑にあしらったり、面倒がったり、ぞんざいに扱わないこと。
ほら、少しずつ彼女も素直になってきたでしょう。
目次
腸内細菌は遺伝子治療の領域である。腸内フローラ検査の今とこれから。
バイオインフォマティクスで生命を読み解く。医療を支えるのは、人の目かデータか?【2本立て】
臓器同士は通信している!【2本立て】
腸内細菌の多様性の大切さを、クロストリジウム・ディフィシル感染症から学ぶ
虫垂(モウチョウ)のない人は腸内フローラが崩れやすいのか?
若々しさも病気知らずも長寿も、DNA修復力(と有機酸)にかかっている! 【2本立て】
腸に住んでいる菌たち(嫌気性菌)は空気に触れると死ぬのか【2本立て】
微生物は殺さずに味方につけるべし。抗菌薬の限界点。
自分が喜ぶ生き方、腸内細菌が喜ぶ生き方はどこまで一致しているか
この記事を書いた人

- 研究員・広報(菌作家)
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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。
でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。
目に見えないものたちの力を感じる日々です。
いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。
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《特許出願中》
腸内フローラ移植
腸内フローラを整える有効な方法として「腸内フローラ移植(便移植、FMT)」が注目されています。
シンバイオシス研究所では、独自の移植菌液を開発し、移植の奏効率を高めることを目指しています。(特許出願中)