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【免疫による選抜】定員は100兆、腸内細菌入学試験の実況中継です。

お久しぶりです。
最近あんまりブログが書けていなくて、めちゃくちゃストレスたまってたので、今日はメールチェックすらせずに先にブログ書いています。
メールチェックって、時間かかるわりにあんまり達成感ない。

みなさん、ストレスは腸内細菌に一番よくありませんよ。
あと睡眠不足と、不規則な食生活ね。
気を付けましょうね。

さて、なんやかんやで日本もまだまだ学力社会などと言われますが、今日はわたしたちの身体の中で日々行われている腸内細菌入学試験についてお話しましょう。
人間社会の入試の採点もたいがい大変ですが、腸内細菌は100兆は軽くいるんで。応募者は無限にいると言ってもいいかもしれん。
その選抜って、もう運営側はどんだけ大変か。

人間の免疫が腸内細菌を選んでいる

免疫

免疫ってひとことで言いますが、免疫の仕組みってもうほんと、半端なく複雑なんです。

皆さん、「人間社会って複雑」とか、「社会システムは入り組みすぎている」とか思うでしょ?
その一億倍は複雑やと思いますね、パッと見た限りでは。(免疫の本がずっと机に放置されています)

ただ、免疫システムって本当にすごくて、人間や宇宙のありようなんかを一つの生命体の中の免疫システムが象徴してる感じがするもん。
免疫って、医学とか科学とかの枠組みを超えて、哲学とか文学とか宗教学とかも包括して、ひとつの大きなシステムを構築しているとわたしは思います。

それぞれがお互いのスイッチを持っていて、微妙な環境の変化によって、同じものでも違う挙動を示したり。
理解不能。(理解放棄)

なので、ここではものすごーーーくザックリと話させていただくことにしますね。

人間の身体は、多種多様な異物や病原体に対抗するために「免疫」というシステムを発達させました。
具体的には、白血球などの免疫細胞とそれらが出す抗体のことです。

口から摂取した栄養が体内に取り込まれると同時に、異物や病原体も取り込んでしまう可能性のある腸管には、免疫細胞と抗体の60%が存在すると言われています。

白血球は戦士、抗体は武器に例えられることも多いですが、個人的に手垢の付いた例え話をするのは好きではないので、全寮制女子校(超お嬢様学校)の入学試験に例えます。
女子校という大きなシステムの風紀や気品や学力レベルを持続的に統制するため、試験官(白血球)が選抜(抗体)するということにしましょう。

白血球にもリンパ球やら単球やらがいて、リンパ球にもB細胞やらT細胞がいて、抗体を産生するのはB細胞、みたいな話はここでは一旦忘れてください。
医療関係者のみなさん、すみません。細かい話は、また研究会でお話しましょう。

やっと本題なんですが、「人間の免疫が腸内細菌を選んでいる」とはどういうことか、考えてみましょう。
実は、抗体を武器ではなく選抜に例えたのは、ここに理由があります。

人間には、5種類の抗体が存在しています。
通常であれば、外敵をぶっ飛ばすために武器(抗体)を使うところなんですが、腸の中にいる「IgA」という抗体は、敵をぶっ飛ばすというよりも、「こちら側に付いてくれそうな人を誘い込む」ような働きをするんです。

ミイラ取りをミイラにしてしまうようなIgA、味方にすると頼もしいですが、敵には回したくないタイプですよね。

普通に生活していると、外からいろいろな細菌やウイルスが入ってきます。
身体の中にいられると困る菌やウイルスは、免疫が攻撃をしかけて撃退します。

でも、中には腸内細菌のように「お願いしてでも住んでほしい」菌もいるわけです。
そんな選抜のスペシャリストが、我らが試験官(白血球)による選抜(IgA抗体)というわけ。

ちょっと絵で説明します。
腸ってこんな感じ。

腸

わたしに絵の才能があれば、こんなにダラダラと文章を読んでいただかなくてもよかったんだろうに。(仮定法過去形)

こんな感じで、腸壁は身体の内部で、腸を含めた消化管はいわば身体の外側とも言えます。
身体の内側を護るために、「腸粘液」があります。

この粘液層は、わずか0.1mmぐらいしかないんですが、基本的に細菌やウイルスは、この腸粘液にはそう簡単には入れません。
微生物たちにとっては海よりも深く、もののけ姫のシシ神様が首を切られたときに出す液体よりも抵抗があります。(違う意味で入るの抵抗あるわ)

そこで白血球登場。(吊り目タイプのメガネをかけた、小柄で小太りでピチピチのスーツ来たおばさん)
「この子は……!!」と思う菌たちを、この粘液層の中に入学を許可して、長く住まわせます。

この選抜がうまくいっていると、この女子校は(というか身体は)正しく機能し、秩序を保つことができます。

虫垂は白血球の学校であり、腸内細菌たちの学校でもある

お嬢様学校の秩序を護るために、厳しい試験官による選抜があることはわかりました、と。

じゃあ、試験官はどうやって「選抜基準」を定めているんでしょう?
まだ思春期を迎えたばかりの女の子が、ほんまに我が校にふさわしいレディになるとは限らなくない?
グレる可能性、ない?

もちろん、試験官たちのフィーリングに任されているわけではありません。
そんな不公平な選抜、人間社会だけで十分です。

選抜基準を試験官に教えてくれているのは、「虫垂」です。

虫垂、は「チュウスイ」と読むそうです。
もっとわかりやすく言うと、「入院してモウチョウ切った」は、この虫垂が炎症を起こして切った、ということです。

虫垂

虫垂は、白血球に「この菌はいい子やから、IgA抗体出して入れてあげてね」みたいなことを教えてくれます。

ちなみに今から言うのはまだあまり知られていない最新の情報ですが(えらいハードルあげたな)、
実は、腸内細菌にとっても虫垂は学校のような存在なのではないかと、わたしたちは考えています。

腸内細菌には、その種類によって腸内に住む場所がだいたい決まっていて、虫垂がその誘導をしてくれているのではないか。
つまり、
「君は僕より小腸側に友だちがいるよ」
「あなたは僕より大腸側のクラスね」
みたいなことを腸内細菌に言ってくれているのが虫垂ではないか、ということです。

まるで、企業には「いい学生を採用するポイント」を教え、学生には「自分に合った企業の見つけ方を、試験官に気に入られるポイント」を教えてくれる、(そしてガッポリ儲ける、)就活サイトみたいですね。
虫垂って、めちゃくちゃ商売上手なんかも。

こんなふうに素晴らしいシステムで働いている免疫によって、腸内フローラのバランスもうまく調整されています。
けれど、時に免疫システムが身体全体の利益のために作用しないこともあります。

学校の話で言うと、特定のタイプの女の子に偏りすぎてしまったり、陰湿ないじめが発生したり。

そんなふうに崩壊しかけてしまった学内に新しい風を吹かせるのが、腸内フローラ移植です。
『花より男子』で言うところの、牧野つくしの登場というわけですが、この話はまた次回に。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。
腸内フローラ移植(便微生物移植)を知っていますか?
わたしたちの腸に暮らす腸内細菌たちと健康との関連が、世界中で次々に明らかになってきています。 「すべての病気は腸から始まる」と言われるように、腸内環境が崩れると病気を引き起こすことが知られています。
健康な人の腸内フローラを移植することで、ふたたび健康を取り戻そうという治療法に期待が高まっています。
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