腸にいい食生活をお探しの方へ(レシピ付)

ちひろです。

みなさん、食べるの好きですか?
この問いに対して「嫌い」と答えた人に、これまで一人だけお目にかかったことがあります。食べないと死ぬからイヤイヤ一日一食ぐらい食べてるらしくて、心底気の毒やった。

でも、食べることに興味のない人なら結構いるかもしれません。
そういう人もおそらく、この記事を読んではいらっしゃらないでしょう。

今日は、食べるのが好きな人に向けて記事を書くわけですが、
甘いケーキや焼き肉食べ放題、パン屋さん紹介なんかは残念ながら登場しません。

そして、健康になるための手段としての食生活ノウハウも登場しません。
そんなもんは存在しないからです。
自分が喜んで作ったり食べられないものは、いくら身体に良くても身体に良くないからです。(日本語崩壊)

食べることが好きで、心や身体が食べたものに素直に反応しているのがわかって、
結果として自分の心身が本当にハッピーになれる食生活を、一緒に考えましょ。

もちろん、腸内細菌たちのためにも。

腸が元気になる食材

さて、腸活がブームになりだして、腸が元気になる食べ物がクローズアップされています。

「自分が食べたいものが、自分に必要なものであり、身体に必要なものでしょ」
こんな声も聞こえてきそうです。

たしかにそのとおりなんです。本来は。
そのとき「食べたいな」と思ったものを食べられる環境があるなら、ぜひその声に耳を傾けて満たしてあげてください。

ただ、人間の脳や味覚というのは案外テキトーなもので、さらに現代の不思議な食べ物たちがその傾向に拍車をかけています。

「食べたい」
そんなシンプルな欲求は、知らず知らずのうちに○○中毒、○○不足のサインになっているかもしれないんです。

自分の「食べたい」と、身体が欲する栄養がなるべく一致するような状態にするだけで、食生活は言うことなしです。

キーワードは「自炊」「薄味」「バランス」の3つですが、せっかくなのでもうちょい掘り下げてみましょうかね。

プレバイオティクス

「プレバイオティクス」というのは、腸内細菌たちのご飯です。
言い換えると、人間が自分の内臓や消化酵素だけで消化するのが難しい栄養素をたくさん含む食べ物のこと。

多くの生き物にとって、糖はなくては生きていけない存在です。
ヒトや腸内細菌も例外ではありません。

糖(炭水化物)の中には、分子の大きさ(=消化のしやすさ)によって種類があります。
ざっくり分けるとこんな感じ。

  • 単糖類・二糖類
  • 多糖類(消化しにくい)
  • 食物繊維(消化できない)

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の資料がむちゃくちゃわかりやすいので、よかったら読んでみてください。
糖質、糖類、炭水化物、食物繊維あたりの言葉の使い分けがすっきりわかります。

単糖類や二糖類はヒトが簡単に消化してしまえるので、腸内細菌がご飯としてなかなか利用できません。
一方で、多糖類や食物繊維はヒト単体ではなかなか消化できないので、腸内細菌がご飯として利用し、その代謝過程でできた物質を人間が利用させてもらっているんです。

化学的に作られたものを除いて、食材というのはいろんな栄養素を含んでいるものです。
多糖類だけで構成されている食品は、ありません。
多糖類を多く含む食品があるだけ。

このあたりを踏まえて、多糖類や食物繊維を多く含む食品を挙げてみましょう。

  • お米(玄米)、全粒粉などのでんぷん質
  • さつまいも、じゃがいもなどのイモ類
  • にんじん、ごぼう、大根などの根菜類
  • いんげん、納豆、ナッツ、豆腐などの豆類
  • 海藻類

厳密には、食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があるんですが、話が長くなるので割愛。
というか、ここまででもすでに長いですよね。すいません。

ちなみに、果物は果糖だから悪いというのは誤解です。
例えばりんごには、ビタミンも食物繊維も含まれていて、避けるのはもったいない。

食品パッケージの裏に書いてある「果糖ぶどう糖液糖」ってのは悪いです。(納豆のタレにも入ってる)

プロバイオティクス

「プロバイオティクス」というのは、腸や身体に有益な生きた菌のことです。
抗生物質(アンチバイオティクス)に対応する言葉として作られた言葉で、ヒトに悪影響を及ぼすどころかヒトにとっては欠かせない菌たちを指します。

善玉菌、悪玉菌と言われたりしますが、大事なのは多様性とバランスです。
どんな菌たちも、ただちに病原性を持たない限りはプロバイオティクスと言っていいんじゃないかと個人的には思っています。

お漬物、納豆、ヨーグルトなんかがその代表例ですが、これらは人工的に培養しやすいという理由でプロバイオティクス食品化されているという理由が大きいです。

ほかにも、シンバイオティクス、ポストバイオティクスなど、ヒトと腸内細菌の共生を示す単語が次々出てきています。

同じ食材でも違う食べ物のこと

○○が身体にいいよ!
っていう文脈で話が進むとき、その食材のプロフィールを半分しか理解していないと思うんです。

例えば、こんな献立を考えてみましょう。

  • むね肉とブロッコリーの炒めもの
  • にんじんとツナのサラダ
  • ご飯
  • なめこのお味噌汁
  • 豆腐のチーズケーキ

完璧な栄養バランスですよね。
完璧すぎて、拍手したい。

でも、二つの家庭でこの献立が出たとして、身体や菌たちにとっては全然違う食べ物になってしまっている可能性もあるんです。

U家の台所をのぞくと…

  • むね肉とブロッコリーの炒めもの
    →コンビニで買ったサラダチキンと輸入物の冷凍ブロッコリーを焼き肉のタレで炒めた
  • にんじんとツナのサラダ
    →帰りにイオンで安かった
  • ご飯
    →スーパーで安売りしてた白米を炊いて冷凍してたやつ
  • なめこのお味噌汁
    →インスタント
  • 豆腐のチーズケーキ
    →イオンで買った

って感じかもしれません。

一方でM家の台所をのぞくと…

  • むね肉とブロッコリーの炒めもの
    →放し飼いの抗生物質不使用のなんたら鶏と、オーガニックのブロッコリーをシンプルに少量の塩で炒めた
  • にんじんとツナのサラダ
    →家の畑で採れたにんじんと、まぐろの状態から手作りしたツナを、高いオリーブオイルと塩で和えて国産レモンを絞った
  • ご飯
    →信頼できる減農薬の農家さんの玄米に、雑穀をプラス
  • なめこのお味噌汁
    →発酵食品専門店で買った味噌を使用。味付け薄め。
  • 豆腐のチーズケーキ
    →もちろん手作り、てんさい糖を使用

M家がいい! って言ってるわけではありません。
これは強調しておきたい。

みんながみんな、経済的&時間的にセレブであるわけではないし、自炊が好きなわけでもない。
それに、こういう生活してる人って、ストレスの多い生活してて逆に不健康ってことも多いイメージ。(イメージやで。ひがんでるわけちゃうで)

普通に暮らしていて、普通に手に入るものからあまりに遠ざかるのも、現代社会を生き抜いていくにはまたアンヘルシーなんだと思ったりもします。

ここで上述した「自炊」「薄味」「バランス」を思い出してください。
安い鶏肉でもいい。調味料に添加物が入っていてもいい。
なるべく自分で作って、調味料を減らして、食材としてのバランスが取れていることを目指していれば、そうそう変なことにはなりません。

しんどいときはイオンに頼ろ。お惣菜も外食も冷食も、どんどん頼ろ。

ただ、「自炊」「薄味」「バランス」のせいで、お惣菜や外食がまずく感じる場合があります。
まずいし、身体が敏感に素直になっていくので、体調も悪くなりやすい。

我が家の場合は、おかげで自炊の優先度が上がり、仕事やその他の日常生活に割く時間を減らすという暮らしになっています。

食べる時間・シチュエーション

シフト制や残業でご飯を食べる時間がまちまちだったり、
ご飯を抜いたりすることはないですか?

どうしようもない場合もそりゃあります。
毎日決まった時間にご飯を食べられる人は、エエご身分やんなっていう職種の方もおられます。
毎日決まった時間にご飯を食べる必要はないという健康法を提唱する方もおられます。

でも、あまりに夜遅くに食べたり、
だらだら「ながら食べ」をしたり、
ご飯を抜いたり、
飲むように食べるのはあまりおすすめしません。

誰かと食卓を囲むほうが食事が楽しいかどうかは人によると思いますが、一人で食べるときは「ながら食べ」をしやすくなるので、注意してください。

ご飯中のスマホとテレビがなくなるだけで、ご飯が美味しくなって、消化もよくなります。
これほんまやで。

万人に当てはまる方法はない

いろいろ書いてきましたが、正解はありません。

病気で食物繊維を食べへんほうがいい人もおるし、
アレルギーや偏食があって栄養バランスが崩れやすい場合もある。

ご飯を一食抜くほうが調子がいい人もいるし、
逆にちょっとずつこまめに食べるほうが調子ええわって人もいる。(言い添えておくと、わたしはたくさんこまめに食べたい)

食べ物の好みも、
自炊にかけられる時間やパワーも、
経済事情も、
体質も、
ほんまに人それぞれです。

一般的に言われていることは、あくまで「多くの人に当てはまる」「側面的な見方」でしかありません。

食事が楽しく思えるように調整し、罪悪感は感じないってのが大事です。

料理がめんどくさいときのレシピ

最後に、わたしがよく食べるやつを紹介します。
名付けて「トルネードウフ」です。

【材料】
・豆腐(絹でも木綿でも)
・納豆
・じゃこ
・ふりかけ的なやつ(なくてもいい)

これを全部混ぜて、トルネードします。
じゃこが若干ふやけるまで待つのが好み。

納豆のタレは、辛いのと味が好みではないので入れていません。(もったいないから、タレ抜きで販売してほしい)

豆腐だって納豆だって、スーパーで一番安いやつです。輸入物の大豆やと思う。
「しそわかめ」だって、いろいろ添加物入ってる。
でもわたしは、そういう点は気にしていません。

夫婦ふたりで一生懸命働いて(夫のほうがいっぱい働いてくれてるけど)、
それで得られる収入のうち食費にかけられるお金があって、
できるだけ「自炊」「薄味」「バランス」を心がけてて、
週末に一緒にスーパーに行って、特売品に心を躍らせる。

そういうのを、わたし個人的には「幸せ」と呼びたいなと思っています。

みんなも、自分なりの腸にいい生活を見つけてね〜

この記事を書いた人

ちひろ
ちひろ研究員・広報(菌作家)
自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。
でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。
目に見えないものたちの力を感じる日々です。
いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。
スタッフ紹介はこちら
画像をアップロード

《特許出願中》
腸内フローラ移植

腸内フローラを整える有効な方法として「腸内フローラ移植(便移植、FMT)」が注目されています。
シンバイオシス研究所では、独自の移植菌液を開発し、移植の奏効率を高めることを目指しています。(特許出願中)