1982年から続けてきた微生物の基礎研究や医療機関における臨床を経て、独自の腸内フローラ移植(便移植)方法を開発しました。微生物たちとの共存共栄には、無限の可能性があると信じています。
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お腹のことを忘れて過ごせています【潰瘍性大腸炎 I.T様】

20年以上もの歳月にわたり潰瘍性大腸炎に苦しんで来られ、3回の腸内フローラ移植でお腹のことを忘れて過ごせるほどに回復されたI.T様が、ご自身のホームページで移植体験談を綴ってくださっています。

この度、本ブログへ体験談の引用を快く承諾いただきました。
I.T様に心よりお礼を申し上げるとともに、同じ病気に悩む方が「腸内フローラ移植」という選択肢を知っていただくきっかけになればうれしく思います。

—–以下、体験記本文—–

潰瘍性大腸炎のその後―腸内フローラ移植を受けました

乳がん手術後の抗がん剤がきっかけとなった潰瘍性大腸炎が昨夏、大腸を全摘出するしかないと言われるほど炎症がひどくなり、手術回避のために探し求めて漢方と出会いました。

漢方でひどい症状はすぐに治まってとても助けられましたが、長く続けて服用するうち、次第に私には合わないことがわかってきました。

治療手段がなくなったら、最終的には腸内フローラ移植をするしかないと以前から思っていました。手術と違って後遺症はないし、薬と違って副作用もないからです。その機会がこんなに早くくるとは思ってもいませんでした。

漢方服用9か月目に入った今年5月、一日たりとも我慢できないほど副作用(胃への負担と身体が漢方に負けている感じ)に苦しむようになり、医師から効きが悪いと言われたこともあって、腸内フローラ移植に望みをかける決断をしました。

いくつかの大学病院のサイトを調べ、思い切って電話しても、問い合わせが殺到して再募集の見込みはないと言われたり、条件があわなかったりであきらめるしかないと思っていた矢先に民間のクリニック(京都市)をみつけました。

私からの電話に事務長は、補助が受けられる大学病院へ先に問い合わせをしたか私に確認してから、自費であること、結果は個人差が大きいこと等を説明して下さいました。過去の移植実績や現状より悪化することはないかなど私からの質問にもとても丁寧に答えて下さいました。

とりわけ私が心配だったのは、<ドナーのこと・移植前の抗生剤使用・内視鏡を使うこと>でした。身内でドナーはなんとかなっても、抗生剤を使うと激しい下痢になってしまうため使うことができないし、内視鏡は過去に痛くて怖い思い(出血)をしているので最後の砦と考えている移植術で内視鏡事故にあったら元も子もないからです。

それらについては副院長から、移植チームは過去の実績から独自の方法を考え出されていて、移植を受ける側は何の準備もいらないし内視鏡も使わないことを教えていただき、私の心配は払拭されました。

はるか手が届かないと思っていた移植がいつでも受けられることを知って、信じられないほどうれしく安堵し、一日も早くの移植を希望しました。2週間後に初診を受け、その時の説明では移植後の様子をみながら3回移植予定とのことでした。

事前の検査は問診票への記入と検便でした。検便は腸内細菌を調べるためで、米粒くらいの便を検便キットで郵送しました。

あとから知ったのですが、民間唯一の移植チームは「まことクリニック」(大阪市)に拠点があって、私は初診と1回目の移植は京都で受けましたが、2回目と3回目の移植は「まことクリニック」で受けました。

1回目は6月23日に受けました。1回目なので「薄くした」とのこと。いきなり濃い菌液を入れるとリバウンドが起きるそうです。

副院長のお話では35年余りの経験と独自の技術で菌液を調整しているそうで、移植はその菌液100ccを肛門から10㎝くらいのところに看護師さんが入れるだけです。痛くも何ともありませんでした。

入れてすぐに細菌は定着するそうで、左横向きで入れて、うつ伏せ、右横向きになって、聴診器で腸の動きを確認。「はい、腸全体にいきわたりました」で、おしまい。10分もかからないくらいでした。

ドナーから採便して準備するまでは大変だと思いますが、移植そのものはびっくりするくらい簡単です。私にはドナー4人の腸内細菌のブレンドが移植されました。

ドナーの選定について、希望すれば身内でもいいそうです。今まで140人に移植をして、身内の便を持参した人は1人だけだったそうです。他は私のように数人のドナーのブレンドで、その人の目的に合った腸内細菌を移植するそうです。

移植後はすぐに帰宅しました。すぐにといっても京都から自宅まで4時間ほどかかりましたが、夕方帰宅した時にはすでに移植効果は出ていました。

顔がすっかり変わって、どうしたのかと鏡をよく見ると、しわがうすくなったり消えています。びっくりです。手の爪や指先のしわがうすくなったり消えています。

就寝前、移植後の腸の変化がわかるように漢方服用を移植当日からやめました。

翌朝、目が覚めた時、「あれっ?」と思いました。若い時と違って、朝、目が覚める前にうつうつと嫌なことばかり考えて歳をとると嫌だなと思っていたのですが、それがないのです。もちろん、待望のいい便が出ました!
移植翌日で偶然のことかと思ったのですが、その後、同じ状態が続いています。
 
2回目・3回目は「まことクリニック」(大阪市)で7月1日・7月15日に、それぞれ1回目より濃くて量も多く移植を受けました。ドナーは同じ4人だそうです。

3回目が終わった時、「お腹のことは忘れていいですよ」と言われてびっくり。特別大きなストレス(命にかかわるような事故とか)を受けない限り、整えた腸内細菌のバランスは生涯、崩れることはないそうです。

大量の腸内細菌を移植して、私の本来の腸内細菌と入れ替わってしまったのかと聞いたところ、そうではなく、移植することによって、私のもっている腸内細菌を本来のバランスに整えたのだそうです。

腸内細菌のことを知って、抗がん剤がきっかけだと思っていた潰瘍性大腸炎が、がんではないのに受けてしまった乳がん手術によって受けた大きなストレスで腸内細菌のバランスを崩したことが要因ではないかと思うようになりました。

潰瘍性大腸炎を改善する目的から「腸内フローラ移植」を体験し、誰しものお腹の中にいる腸内細菌が出す物質の働きを知るというとても面白いことに出会いました。
移植後は言われたとおり、お腹のことを忘れて過ごせていますし、身体の変化(簡単に言えば若返り現象)を日々感じて面白いです。

20年以上、大腸の炎症を繰り返すたびに苦しみ、去年の今頃は、大腸摘出手術しかないとまで言われて落ち込んでいたことが嘘のようです。

現在、「腸内フローラ移植」は「研究目的の診療行為」としての位置づけだそうですが、いつでも受けられるまでに門戸を広げ敷居を下げるまでに、長年、地道に研究を重ねてこられた移植チームのみなさまに心からの感謝を申し上げるとともに、研究成果を享受できた喜びをこの体験記を通して多くの人に伝えることができればこの上ない幸せです。

I.T(2016年7月20日)

—–以上、体験記本文—–

【続き】寛解状態だった潰瘍性大腸炎の再燃、再移植の経過を綴られたI.T様の体験記はこちら。
トイレを気にしないで外出できる「普通の生活」【潰瘍性大腸炎 I.T様】

出典:
I.T様ホームページ『潰瘍性大腸炎のその後―腸内フローラ移植を受けました
清水真 著『うんちのクソヂカラ』P60

※あくまで移植を受けた個人の感想であり、効果効能を保証するものではございません。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。 ご挨拶と自己紹介も併せてご覧ください。
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