1982年から続けてきた微生物の基礎研究や医療機関における臨床を経て、独自の腸内フローラ移植(便移植)方法を開発しました。微生物たちとの共存共栄には、無限の可能性があると信じています。
シンバイオシス研究所 -微生物との共存共栄-
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うつはすぐには治らない、は思い込みだった【腸内フローラ移植体験談8】

(体験談1〜7は、記事下部からお読みいただけます)

移植後当日の気持ち

「4〜6時間くらいで、手足がぽかぽかしたり、視界が明るくなったり、体が変わってくるのがわかると思います」
帰り際、清水さんはそうおっしゃいました。

わたしの場合は精神症状だったし、そんな早くに効果が出るもんかいなと、やっぱり半信半疑でした。でも、そこで前々から考えていたことが頭をよぎりました。

それは「わたしは、実はどこかで治りたくないないのではないか」ということです。

現代日本の臨床心理学を築き上げた河合隼雄氏の著書に、“治ることは苦しい”と書いてあったのをよく覚えています。(『人の心はどこまでわかるか』より)

治ったらもう優しくしてもらえなくなるし、めちゃめちゃ頑張って働かなアカンし、責任も出てきてハードルも上がる。想像するだけでこわい。
けれど同時に、この機会がわたしにとって大きなチャンスだということも感じていました。

だから、「もしこれで本当に気分が良くなったり、しんどくなくなったら、ちゃんと治ろう。治ることを受け入れよう」と思いました。
それが清水さんに対する、家族や周りの人に対する、そして自分に対する誠実さではないか。

もしまたしんどくなっても、だめでもともと。
もし治ったら、この恩は一生忘れないでおこう。
そうして、わたしは治る心の準備だけは整えておきました。

新大阪で美味しいパンとコーヒーで休憩し、帰宅。(2度目のお昼ごはん)
清水さんに教えてもらったヒントを意識しながら夕食を作り、数日間口をきいていなかった妹と仲直りできました。

「もう一生口きかん」「わたしが悪いかもしれんけど、傷つけたあいつも悪い」という怒りが収まっていて、素直になれました。
いつもは気持ちを抑えようとしても混乱して爆発してしまうのに、どうしてかこの日は穏やかになれました。

移植翌日に起こったこと

そして次の日に起こった不思議なことを、今思い出しながら書いてみます。

朝の6時に目が覚めました。すごく爽やかな気持ちで、頭が冴え渡っています。

「これはどういうこと?」と思いました。

いつもは早くとも9時頃まで起きられず、目覚めた瞬間は「ああ、今日も目覚めたんか」という、淡い絶望にも似た感覚だったのが、「太陽、おはよう!」という感じに変わっています。(大げさに聞こえるかもしれないけれど)

今思い出しても笑ってしまうのですが、この日のわたしは完全にハッピーガールでした。体が軽く、頭のもやがなくなったとでも表現すればいいでしょうか。

朝から数時間PC仕事をして、ジムに行きヨガのクラスに入ると、なんだか体が柔らかくなった気がしました。

大嫌いな電車に乗っても、周りの人たちがみんな素敵な人に見えました。

大阪駅の屋上でお弁当を食べて、気持ちのいい太陽を体いっぱいに浴びました。

スタバでカフェミスト(豆乳に変更)を飲みながら、ぼんやりと空を眺めて幸福に身を委ねました。
いつも焦りを感じていて「ぼんやり」なんで長らくできなかったのに、青い空と、風にそよぐ樹々と、行き交う人々をまどろみながらいつまでも眺めていました。

その後で数少ない友だちと話すのも、とても幸せだった。わたしがしんどいときも、ずっとそばにいてくれた友だち。感謝の念が湧き上がってきました。

世界の明度が一段階上がり、人々の笑顔や道に咲く花がみんな輝いて見えます。人の幸せを願えなかったのに、みんな幸せになってほしいと感じている自分がいました

あれ、なんだか肌が綺麗になっている。腕を見ると、痒くて真っ赤なボツボツがところどころにできていた腕がさらさらの肌になっていました。

いくらなんでもできすぎだ、とわたしは可笑しくなってきました。

これまで五年間、あんなに苦しかったのはいったい何だったんだろう。

どうしてあんなにも、何もかもに腹が立っていたんだろう。

本当に、こんなことで治ってしまっていいのだろうか。

うつはすぐには治らないと思っていたのに、これじゃ本当に線路が切り替わったみたいに、新しい人生が開けるじゃないか

腸と脳の関係、セロトニンの90%が腸にあることなどを考えれば、腸内環境を変えることで気分が変わることも納得できなくはない。
でもこれは、奇跡としか言いようがない。37兆の細胞が、夏休み初日のように浮足立っている。

漫画ONE PIECEで、チョッパーの育ての親であるDr.ヒルルクが、桜を見て感動したら病気が治ったという話があります。チョッパーの話は、何回読んでも号泣です。
実際に知り合いでも、夫が末期がんになって、最期の望みだからということで夫婦で岡山に移り住み、毎日釣りをして暮らしていたらがんが消えたという話を聞いたことがあります。

そういう奇跡がわたしにも起こったのか、と思いました。

でもこれは奇跡というよりも、腸内フローラ移植で、崩れていたバランスを整えたからだという科学的な結果です。
ちなみに、感動や笑いや感謝の気持ちで病気が早く治るという科学的なデータもあるらしいので、移植を受ける際に信じて素直になってみるのも大切なのかもしれない。

それでもまだ、一日では完治とは言えないでしょう。これまでも波はあったので。
今までの「調子の良い日」とは質がぜんぜん違うのはわかっていましたが、もう少し様子を見ようと思いました。

また調子悪くなって、ぬか喜びになっても悲しいし。
でも、うれしさでニヤニヤするのを止められませんでした。

この話とは別に、疾病によっては「リバウンド」というのがあるみたいです。
人間の体はよくできていて、今の状態を維持しようとする働きがあります。(参考:腸内フローラ移植は、何歳で受けるのが一番いいのかを考える

だから、今の腸内細菌と違う腸内細菌を一気に入れると、それを戻そうとするリバウンドが起こりうるんだそうです。
あまりきついリバウンドが起こらないよう、1回目は菌液を薄めて入れてくださったそうです。

それでこの変化。
回数も頻度も人によってまちまちで、状態によっては、一日で6回する人もいらっしゃるそうです。

→続きを読む
2回目の腸内フローラ移植と、その後【うつ体験談9】

※あくまで移植を受けた個人の感想であり、効果効能を保証するものではございません。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。 ご挨拶と自己紹介も併せてご覧ください。
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健康な人の腸内フローラを移植することで、ふたたび健康を取り戻そうという治療法に期待が高まっています。
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