腸内フローラ移植(便移植)の研究開発機関です。腸内フローラ移植臨床研究会の専属研究機関として、全国の医療機関と連携しています。
シンバイオシス研究所
06-6379-3328
上記の電話は腸内フローラ移植臨床研究会につながります
受付時間:10:00〜17:00(土日祝除く)

腸内フローラ移植(糞便微生物移植)に拒絶反応や副作用はないのか?

「腸内フローラ移植」という言葉はあまり耳慣れないかもしれませんが、「移植」という言葉には、なにかしら仰々しい雰囲気が込められていると思いませんか?

心臓移植、腎臓移植、皮膚移植などいろいろありますが、ドナーさえ見つかればあとは万々歳というわけにはいきません。
移植してもらった側の自分の免疫力が「異物」に対して強烈に反応してしまい、その拒絶反応で命が危うくなってしまうこともありえます。

腸内フローラ移植でも、もしかしたら同じようなことが起こりうるのではないか?
そういう心配が出るのも、もっともなことです。

わたしの場合、「そうか、うんちか。うんちを入れるんか。そうか。。。」ということにしか頭がいってなかったので、その心配までたどり着かないまま移植しましたけど。

人体の組織の移植と、腸内細菌の移植

まず根本的な問題として、心臓移植や皮膚移植は、「人体の組織」を移植しています。
これに対して腸内フローラ移植は、自分の腸内に住み着いている「人体の組織ではないもの」を移植します。

イメージとしては「建て替え」と「建て増し」の違いといったところでしょうか。
この差は、リスクという点では大きな違いです。

自分が大事に大事にコレクションしている本棚を例に取りましょう。

本棚

わたしの部屋には、大きな本棚があります。(写真はわたしの妄想が入りまくったイメージ)
それ以外は特にこれといったものもないんですが、本棚とそこに並べる本、そして順番にはめちゃくちゃこだわりがあります。

「ここは海外文学ゾーン」
「ここは江國香織ゾーン」
「ここはカズオ・イシグロゾーン」
「ここは村上春樹(長編)ゾーン」
「ここは村上春樹(中短編)ゾーン」
「ここは村上春樹(エッセイ)ゾーン」
「ここは村上春樹(翻訳)ゾーン」

みたいな感じ。(好み偏ってるな)

これらを定期的に眺めるだけで、もう人生の大半の幸福は満たせる気がします。

人体の組織移植(本棚の場合)

人体の組織を移植をするというのは、
「ある日帰宅したら、本棚の村上春樹ゾーンが全部入れ替わってた」という感じでしょうか。

もしそれが「ある休日の人差し指」みたいな現代美術系の絵とかで埋め尽くされてたりしたら、阿鼻叫喚します。(現代美術もいいと思います。好みは十人十色。)

あかん、想像しただけでテンション下がってきた……
そうなったら多分、その絵を片端から燃やしてしまう。
そして本棚、いや自分ごと、燃やしてしまう。

これが、拒絶反応ですね。

腸内フローラ移植(本棚の場合)

腸内フローラ移植というのは、こんなふうに自分の身体の一部が、知らんあいだに入れ替えられている、みたいなことではありません。

本棚で言うと、「本棚の空いているスペースに山ほど本が置かれていた」ようなイメージです。
自分の身体の一部であるほど、わたしという人格形成に重要な役割を果たしてくれていた本たち。
突然、好みに合うかどうかもわからん本が増えていたたら、びっくりはするけど、自分は燃やさへんと思う。

これが、人体の組織を移植するか、そうでない腸内細菌を移植するかの違いです。
的外れな例えかもしれないですが、リスクが全然違うことをなんとなくイメージしていただければ幸いです。

腸内細菌が生着するか否かは門番役の免疫に任されている

門番

そもそもの話になるんですが、前回の記事でもお話したように、自分の腸にどの腸内細菌が住み着いてもらうかというのは、人間の免疫(IgA抗体)による選抜を受ける必要があります。

なので、普通に何も考えずに腸内フローラ移植(糞便微生物移植)をするだけでは、そもそも生着して移植が成立する前に、身体にいてもらっては困ると判断された菌は全部体外へ排出されます。

ぶりぶりっと、排出されます。
人間の体は変化を嫌いますので、今の顔ぶれと違う菌たちは「いてもらっては困る菌」ということになってしまうわけです。

本棚の例で言うと、誰かが本をプレゼントしてくれるわけですが、それを本棚に加えるかどうかはわたし次第というわけです。
『7日間で自分がみるみる変わるたった3つの言葉』みたいな本やったら、即刻ブックオフ行きやぞって感じです。

これぞ素晴らしき免疫システム。

こうしてわたしの本棚の平和は守られ、腸内フローラも元の自分のバランスのままで終わりました。
めでたしめでたし。

「覚えてもらいやすさ」を上げ、正しい腸内フローラバランスに

腸内フローラ移植

そう、めでたくない。そうなんです。
移植できてへんやん、って話なんです。

腸内フローラバランスは、悪いまま。病気も、治らんまま。

本棚の趣味は相変わらず独断と偏見に満ちていて、わたしの自己満足的な世界。
もしかしたら、今までの好みとはぜんぜん違う本を読むことで、わたしという人間にもっと深みが出るかもしれへんのに。
このひねくれた性格も、ちょっとマイルドになるかもしれんのに。

………やかましいわ!!!!!(そういうところやで)

もちろん、菌も多少は残るんです。
多少残った菌たちが対数増殖して、フローラバランスを良好にしてくれる場合も、あります。
完全に全部排出されるわけではないので。

ただ、この「生着の悪さ」が糞便微生物移植の課題と言われていました。

当研究所は、この「生着」に肝があると信じて研究をすすめてきました。
その結果、なんと、嘘みたいなホントの話なんですが、「ちゃんと身体が覚えてくれる移植菌液」を理論上は実現することができるようになりました。

その方法はちょっと複雑すぎてわたしにはうまく説明できないんですが、本棚の例で言うことはできます。
その秘密は……

「村上春樹にオススメの本リストを書いてもらうこと」

そういうことです。
もうそんなん、有無を言わさずとりあえず読みますよね。

中には趣味に合わんこともあるけど、彼の勧めがなかったら河合隼雄先生の本を読むこともなかったであろう。

この「リストに書いてある本」というのが、新しく移植する腸内細菌たちです。
当研究所の菌液は、村上春樹にオススメの本リストを書いてもらうことに成功したわけです。
すごいでしょ。(すごいのは、菌職人)

ただ、たぶん何人かはお気づきのとおり、この「覚えてもらいやすい菌液」というのは、それゆえに気を付けないといけないことが出てくるのです。
次回はその話をしましょう。

The following two tabs change content below.
自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。
腸内フローラ移植(便微生物移植)を知っていますか?
わたしたちの腸に暮らす腸内細菌たちと健康との関連が、世界中で次々に明らかになってきています。 「すべての病気は腸から始まる」と言われるように、腸内環境が崩れると病気を引き起こすことが知られています。
健康な人の腸内フローラを移植することで、ふたたび健康を取り戻そうという治療法に期待が高まっています。
腸内フローラ移植(便微生物移植)とは

移植の流れ・費用

移植が受けられる医療機関

お問合せ・移植相談

コメントを残す