1982年から続けてきた微生物の基礎研究や医療機関における臨床を経て、独自の腸内フローラ移植(便移植)方法を開発しました。微生物たちとの共存共栄には、無限の可能性があると信じています。
シンバイオシス研究所 -微生物との共存共栄-
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子宮頸がんワクチン後遺症 25歳女性【腸内フローラ移植症例紹介】

子宮頸がんワクチン

「がん」をはじめとして、多くの病気で予防の大切さが声高に繰り返されています。
がん治療の副作用はよく知られていますが、予防を目的としたワクチン接種による深刻な副作用があるかもしれないと知らされたら、ワクチン接種をためらってしまうのではないでしょうか。

がんになることはもちろん避けたいけれど、その予防のために体調を崩してしまっては本末転倒です。

子宮頸がんワクチンは、2013年4月に小学6年〜高校1年の女子を対象に定期接種がはじまりました。
しかし、副作用と見られる症状を訴える方が続出し、同年6月にはワクチン接種を積極的には勧めない姿勢を厚生労働省が発表しました。

その後、症状の発現とワクチン接種の因果関係には賛否両論がありますが、その後遺症に苦しむ方は少なからずいらっしゃいます。
特に「光に過敏になる」、「集中力が落ちる」などの症状が目立ちます。

そもそも子宮頸がんはヒトパピローマウイルス (HPV) の持続的な感染が原因と言われています。
ワクチンの摂取により、体内の常在菌、もっと言えば腸内細菌のバランスが崩れてしまうことは十分に考えられます。
そのため、このようなワクチンの後遺症にも腸内フローラ移植が有効ではないかとの観点から、研究をすすめています。

日本では数年前に臨床治験が始まったばかりの「腸内フローラ移植(糞便微生物移植)」は、大学病院などで対象疾病、人数を限定して行われています。

当研究所では、35年以上前から続けてきた細菌の基礎研究をもとに、数年前から民間のクリニックとして腸内フローラ移植の臨床研究を行ってまいりました。
疾病を限定せずに行ってきたこと、腸内フローラ移植ができる民間で唯一のクリニックを運営していたこともあり、臨床例は国内最大です。

とはいえ、まだまだ保険診療として認められるほどの症例数には至っておりません。

今日は、患者様の数少ない症例のうち、子宮頸がんワクチン後遺症の症例をご紹介します。
移植前のフローラバランスも、移植回数などもあくまで「個人差」が大きいことをご理解いただいた上、ご参考になさってください。

患者様情報【子宮頸がんワクチン後遺症 25歳女性】

10年前に子宮頸がんワクチンを接種、1年後より異変を感じはじめられました。
主な症状は、意識ははっきりしているものの、対光反射や神経を集中した短時間の作業でも全身けいれんが起こるというものでした。

近医にて投薬治療を行ったものの症状改善が見られず、腸内フローラ移植を目的としてご相談に来られました。

移植情報

半年間のあいだに計8回の移植を実施しました。
4回目頃より対光反射によるけいれんの軽減を認め、簡単な作業は集中して行えるようになりました。

引き続き定期的な血液検査の結果をもとに、投薬などの総合的なご判断を主治医にお願いしております。

この患者様の移植前後の腸内フローラバランスは、以下のように変化しています。

子宮頸がんワクチン後遺症

移植のポイント

この患者様は、バクテロイデス属が多めの典型的な痩せ型のフローラバランスをお持ちでした。

しかしバクテロイデス属は「日和見菌」とも呼ばれるとおり、他の菌のバランスによってはいい方向へばかり働いてくれるとは限りません。
この方の場合は、「肥満型のフローラバランスに近いバランスを目指す」という移植を行いました。
日夜ダイエットに励んでおられる方からは、大ブーイングが来そうです。

実は「デブ菌」と忌まれがちな菌たちにも、有用な働きがたくさんあり、移植後のフローラバランスにしてやることで「免疫細胞の活性化」「老廃物の中和機能」を強化できたと考えられます。

あまり人間の勝手な判断で、「この菌はいい」「この菌はあかん」という分け方はしないほうがいいのかもしれません。

興味深いのは、患者様ご自身は移植後もスレンダーな体型を維持されたままだったということです。
まだお若いということもありますが、体型は変化せずに免疫力の修復を優先させるという人間のホメオスタシスには改めて脱帽です。
ホメオスタシスについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

腸内フローラ移植は、何歳で受けるのが一番いいのかを考える

まだ詳しいメカニズムは解明されていませんが、光や神経に関わる症状で改善が見られたということは、脳腸相関の重要性を間接的に裏付けた例だと考えています。

脳と腸管神経系は一億本ものネットーワークで双方向に直結しており、ほんの少しの変化でも重篤な症状につながってしまう可能性があります。
逆に、その「ほんの少し」崩れたバランスを戻してやることで、症状改善にもつながると思われます。

移植で少しでも楽になっていただき、ごく当たり前の日常生活を取り戻していただけることを心より願います。

それぞれの菌がどのような働きをしてくれているのかについては、「書籍『うんちのクソヂカラ』清水真 著」で詳しく解説しておりますので、よろしければこちらもご覧ください。
他の症例も多数掲載しています。

腸内フローラ移植

移植ができる医療機関

この数年間は小さなクリニックで腸内フローラ移植臨床研究を続けてまいりましたが、このたび「一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会」を発足しました。

これまでの研究に賛同してくださる臨床医と連携しながら、さらに多くの皆さまの健康づくりにお役立ちさせていただく体制を整えることができました。
これからは研究機関として、腸内フローラ移植菌液の研究開発をさらにすすめてまいります。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。 ご挨拶と自己紹介も併せてご覧ください。
腸内フローラ移植(便微生物移植)を知っていますか?
わたしたちの腸に暮らす腸内細菌たちと健康との関連が、世界中で次々に明らかになってきています。 「すべての病気は腸から始まる」と言われるように、腸内環境が崩れると病気を引き起こすことが知られています。
健康な人の腸内フローラを移植することで、ふたたび健康を取り戻そうという治療法に期待が高まっています。
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