1982年から続けてきた微生物の基礎研究や医療機関における臨床を経て、独自の腸内フローラ移植(便移植)方法を開発しました。微生物たちとの共存共栄には、無限の可能性があると信じています。
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うつが治ったときに、復帰できる場所はあったほうがいいのか

うつ

うつ状態のときって、わたしの場合「頑張る」ということがどうしてもどうしてもどうしてもできませんでした。
頑張ってんのに、頑張られへんという哲学的な状態に陥る。

息をするのすらめんどくさくて、「肉体を持つってなんて不便なのかしら」とか考える。

もしくは、頑張りたくてもできないことにイライラして、暴れてみることもある。
(今はそんなことはなくなりましたよ)

それで会社を辞めました。辞めるまでに二度休職しました。
辞めたのは、「一旦辞めてゆっくりしないと、治るものも治らない」と判断したからです。

その判断は正しかったか?
答えはわかりません。

人生って、今に行き着いたすべての要素が複雑に絡み合っているのだろうし、
それは紐の一端をどこかに固定しながら、もう一端を持ってあたふた走っているようなものかもしれない。

結び目はどうしようもないほどもつれていて、引っ張るだけではどうしようもない。
ひとつひとつ慎重に、根気よく戻って解いていくか、いっそ紐を取り替えてしまうしかない。

でも、どうしても手の中の紐を離すことができないこともある。
それはある意味、死ぬことよりも怖い。

前置きが長くなってしまいましたが、今日は「戻る場所があることが、うつを治すのにいい影響を与えるか否か」という点について考えてみたいと思います。

わたしの場合、まず仕事を辞めて人生白紙状態になって、治ったときは次の仕事がはじまりかけているという状態でした。
だから、厳密には「戻る場所があった」ということになります。

戻る場所があること、ないこと

戻る場所

戻る場所がない、という状態は、わたしで言う仕事を辞めた後に当たると思います。
家族がいたし、彼らはわたしをまるごと受け容れてくれていたので、この場合「社会的な戻る場所」という前提にします。

戻る場所がある、という状態は、休職中だったり、新しい仕事がはじまりかけている状況ということになるでしょうか。

戻る場所があることによる「よくないこと」

仕事をしていて「うつ状態」になった場合、「良くなるとまたあそこに戻らなくてはいけないのか」という思いがまず第一に出て来ると思います。

辞めた職場の人たちはみんないい人たちで、自分でもなんでしんどくなったのかわからないほどでした。
ただ、その組織ぜんたいがわたしに馴染まなかったんだと思います。

休職中に思っていたことは、
「ああ、わたしがいないせいで迷惑をかけている」
「でもわたしが戻っても、迷惑をかけるだけ」
「戻ったら、迷惑かけた分も取り戻すぐらい頑張って働かな」
「ああ、そんなに頑張れるかな。無理や。しんどい」

このループでした。
うつ状態はもちろんしんどいのですが、治ったときにもっとしんどいことが待っているような気がしていました。

薬の作用でまとまった思考もできず、自分が「部屋の隅にたまったゴミ」みたいな気がしていました。

でも、休職するためには病院に行くしかない。
薬が効いているかどうかなんて、関係ない。

とにかく「今」から逃れたい。

仕事を辞めることで「戻る場所」をなくすと、少なくとも職場から感じていたストレスからは解放されます。

戻る場所があることによる「いいこと」

戻る場所がなくなると、ストレスから解放され、一気に良くなると思われるかもしれません。

でも、戻る場所がないことでかえって治ることができない、ということもあるんです。

だって治ってしまったら、また就活して、頑張って仕事行かなくちゃいけないじゃないですか。
「仕事はしなくても、笑って幸せに暮らしてくれたらいいよ」と家族は言ってくれました。

ほんとうに、家族の存在はありがたかった。

でも、わたしはそうは思えなかった。
治ったなら、心身健康になったなら、もちろん社会的に役に立つべきだし、それが人間であり、人間の構成する社会の成り立ちだと。

何よりも、「役立たず」なんかで人生を終えたくなかった。

その一方で、「まだお前には無理や」という気持ちが後ろから抱え込んできて、わたしはその場でうずくまってしまうことになります。

「一年で仕事を辞めた人間を、しかも二度も休職して辞めた人間を、雇ってくれるところなんてないよ。しんどい状態でいたら、仕事しなくてもいいよ」と、背中でささやいてきます。

このとき、もし戻る場所があったらどうでしょう。
治ったら仕事に戻らなくちゃいけないというプレッシャーはあれ、イチから就活して、新しい場所に馴染んで、という膨大なエネルギーを費やすよりはなだらかに、少しずつ復帰していけるのではないでしょうか。

結局、「戻る場所」はあるほうがいいのか否か

うつと勇気

答えはないんだと思いますが、いちおうわたしなりの結論のようなものをまとめておきます。

もし、仕事そのものから多大なストレスを受けて「うつ状態」になり、復帰後もそれが改善される見込みのない場合、戻る場所があることはうつが治る上で足かせになるかもしれません。

ただ、自分の心がちょっと疲れていて、客観的にはそれほど最悪でもないのに、なにもかもを悪く捉えてしまう思考回路に陥っているだけなら、戻る場所があることは治るときに緩やかな段階を踏める助けになってくれるでしょう。

どちらにもメリットとデメリットがありますが、この記事でわたしが言いたいのはひとつだけです。

それは、
うつが治ったら、なんでも頑張れます」ということです。

職場に復帰しても、前は嫌や嫌やと思ってたことも、それほど嫌だと感じなくなる。
(責任のある仕事、嫌味な上司、無駄な会議)

ぜんぶ笑いのネタにでもすればいい。
(本質的に必要な仕事なんてないさ、上司はゆで卵上司はゆで卵、今日は二時間の瞑想タイム)

イチから仕事を探すってことは、何でも好きな仕事をできるってことでもある。
(探偵のバイトやってみたかった、とかそういうのないですか?)

もう新卒じゃないんだから、安全パイで上場企業を狙わなくたっていい。開き直れる。

うつのとき、「治ったら頑張らなくちゃいけない。自分には頑張ることはできない。無理無理無理無理無理」と思っていました。

でも治ってみると、「別にいけるやん」ってなります。
自分でハードル上げすぎてたわ、と。

うつの心理状態で、自分の将来全部を決めてしまうのはもったいないです。
だって、まともな状態で将来の計画立てても、だいたい外れるしな。

必要なのは、「治ろう」という勇気

苦しんで悩んで、でも死なずにとどまっている人なら、それができます。
あなたがそれを信じられなくても、わたしには信じられる。

治ってしまえば、あとは職場に戻るなり、探偵するなり、芸人なるなり、旅行するなり、トマト育てるなり(これわたし)、好きにしたらいいんです。

治ったからって、無理に頑張る必要はない。
だから、その点は安心してちょ。

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自分の目で見えて、自分の手で触れられるものしか信じてきませんでした。 でも、目には見えないほど小さな微生物たちがこの世界には存在していて、彼らがわたしたちの毎日を守ってくれているのだと知りました。 いくつになっても世界は謎で満ちていて、ふたを開けると次は何が出てくるんだろう、とわくわくしながら暮らしています。 ご挨拶と自己紹介も併せてご覧ください。
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