健康な食事とは?

こんにちは。mrnnです。

潰瘍性大腸炎になってから、すごい悩んでいたことは、食事なんですね。

食べた瞬間に腹痛がきて、下痢や血便がでたりしてたので、お医者さんに否定されても、自分の中では、食べ物は絶対に症状と関係があるって思ってたんです。

ネットや本や論文とか、いろいろと食事については調べていたのですが。

まぁ~~~

いっぱいでてくるんですよね、

健康な食事について、

  • 肉食
  • 菜食
  • マクロビ
  • パレオ
  • ヴィーガン
  • ベジタリアン
  • 地中海食
  • Fodmap
  • プレサリアン
  • フルータリアン
  • MEC食
  • ベジファースト
  • 日本食
  • 発酵食品
  • 酵素
  • 食物繊維
  • プロテイン
  • ケトン
  • 糖質制限
  • ダイエット
  • 分子栄養学
  • 時間栄養学
  • ファスティング
  • ・・・

調べれば、もっといろいろとでてくるでしょうね。

発信してる人は、お医者さんだったり、自分で病気を治したという人だったり、論文を読んでる人だったり、みんなこれこそが正しいって信念を持ってたりするんですよね。(ビジネス目的の人もいるでしょうが…)

どの方法にも一定数のサポーターがいて、アンチがいて、

効果がある人、ない人がいて、

それで、僕は不思議に思ったんですよね、

「なんでこんなに個体差があるんだろう?」って。

そんなことを考えてる時に、1冊の本に出合ったんですね。

牛田一成さんの、

「先生、ウンチとれました

野性動物のウンチの中にある秘密」

先生、ウンチとれました 単行本 – 2019/9/27
牛田 一成 (著)

面白いタイトルですよね(笑)

牛田一成さんは実際にアフリカに行ってチンパンジーやゴリラ、ゾウのウンチを採取して野性動物の腸内細菌を調べている腸内細菌学者で、NHK総合の『超体感!エクストリームミッション』(2018年3月29日)でテレビにも出ていて「ウンコ博士」と呼ばれていました(笑)

読んでみると「すごい大事なことが書いてあるな。」って、僕は思ったんです。

一部を抜粋すると、

「腸内細菌の情報から、その動物のくらしを、どのような腸内細菌が、どうやって支えているのかがわかる。自然界には、さまざまな細菌が、数えきれないほど存在し、地球の物質循環を支えている。その一部が、動物の身体の中にこっそりまぎれこんでいるのではない。腸内細菌は、動物の身体の中に堂々と住みついて、宿主の役に立つさまざまな働きをしているのだ。もはや腸内細菌は、その動物にとって欠かせない身体の一部であり、野性動物の見せる不思議の多くは、彼らの腸内細菌を調べることで明らかにできると考えている。」

地球の物質循環を支えている…

細菌という小さな生き物なのに、かなりスケールが大きくなるなって読んだ時は思ったのですが、腸内細菌について調べていくと、本当にそうだなって納得します。

次はちょっと長いのですが、僕が好きなところなので、長めに抜粋します。

「現代人の健康問題は、わたしたち自身の身体が現代の食生活に適応していないことから起こるという説がある。これを裏づけるように、近年、腸内環境と腸内細菌の乱れが、多くの病気と関係することがわかってきた。

わたしたち人間に本当に適した食生活とはどのようなものかを調べるには、人間の祖先の食生活や腸内環境、そして、どのような腸内細菌がいるのかを知る必要がある。遺跡から発掘されるわたしたちの祖先の歯の化石や出土品からも、祖先の食事が推測できるが、残念ながら、生化学的な腸内環境はわからないし、どんな細菌が住んでいたのかもわからない。胃や腸、肝臓などは化石に残らないからだ。

人類は、霊長目ヒト科の動物だ。人類が進化していく中で、いくつもの種類が分かれていったが、ほとんどは化石でしか残っていない。現存しているヒト科の動物のうち、最後に分かれた系統に属するのはチンパンジーだ。わたしたちの祖先は、もともとアフリカの森の中でくらし、たぶん今のチンパンジーのように、身のまわりにある植物の葉や果実を主体に、昆虫や小動物などを食べる雑食性の食生活をしていたと考えられている。それから二足歩行をするようになり、森からサバンナに出て、狩猟と採集を行うようになった。その結果、わたしたちの祖先は、チンパンジーの食生活と比べると、“肉食にかたよった雑食”になり、それがおよそ300万年間つづく。そして1万年前になって農業が発明されたことで、小麦、トウモロコシ、米を主食とするようになり、ふたたび“植物食にかたよった雑食”になったわけだ。」

いや~

壮大な腸内細菌のリレーを感じます。

最近ではネアンデルタール人の腸内細菌がわかってきたみたいです。

興味のある方は、

ちょっと見てみてください。

ネアンデルタール人の糞から「現代人と共通する腸内細菌」を明らかに

こうして考えてみると、ほとんどの生き物は腸内細菌なしでは、生きていけないんですよね。

まさに「共生」しているんです。

牛田さんは絶滅危惧種のニホンライチョウの保護活動も行っていて、そこで問題になるのも、腸内細菌なんです。

絶滅から救おうと人口繁殖をするのですが、飼育された動物と野生の動物とでは、腸内細菌が違うんですね。

今まで絶滅危惧種で人口繁殖をしてきたトキやコウノトリ、ヤンバルクイナなどの鳥は基本的に肉食で、魚やミミズで飼育することができ、そのまま野生に帰しても、なんとか生きていくことができる。(肉食動物の方が腸内細菌の多様性が低いんですね。)

一方、ニホンライチョウは草食で、しかも多くの毒物を含む高山植物を主食にするめずらしい鳥なんです。

草食動物は草食なのに、僕ら人間と一緒で、セルロースなどの食物繊維を分解する消化酵素をもっていないんです。(驚きですよね。)

でも、腸内細菌にはセルラーゼなど食物繊維を分解する酵素をだしてくれる種類がいるので、草食動物は草を食べるだけで生きていけるんです。

高山植物に含まれる毒物も腸内細菌が分解してくれているんです。(みんな大好き乳酸菌が分解してくれています。)

つまり、腸内細菌がうまく受け継がれないと、

「植物」が食べられなくなるんです。

動物園でニホンライチョウのひなを飼育するときには、孵卵器のなかの卵から孵化して1週間、毎日抗生物質を与える方法がとられています。

このやり方だと、もともと母親から引き離されていて、腸内細菌を受け継ぐための食糞ができないんです。

ちひろさんが書いた記事の、

妊娠・出産における母から子への微生物リレーの神秘

これに書いてあるコアラのように、母から子へ、ニホンライチョウも食糞で腸内細菌を受け継ぐんですね。

さらに、病気の予防のために抗生物質を与えられるので、ニホンライチョウ本来の腸内細菌とは似ても似つかないものになってしまう…

これを改善するためには、野生のニホンライチョウの腸内細菌を移植する方法を考えないといけないし、抗生物質の代わりになる病気の予防方法も見つけないと、ニホンライチョウのひなは下界の病気に抵抗力がないので、そのひなを育てることができない。

野生の母鳥の糞をとってきて、動物園のひなに与えればよさそうですが、野生のニホンライチョウには、アイメリアという腸の病気を引き起こす原虫が寄生していて、糞をそのまま動物園のひなに与えると感染してしまうので、必要な腸内細菌だけを分離して与えるというやり方が必要なんです。

こう読んでいくと、ニホンライチョウに起こっていることは、「現代の僕らに起こっていることなんじゃないか?」って思ったんです。

抗生物質が登場する前は、感染症になってしまったら、死を待つしかなかったんです。

それを救ってくれたのは抗生物質です。

でも、生命を救ってくれることと同時に、僕らと共生してくれている腸内細菌を失ってしまうんです。

これが人それぞれで色んなものを食べて大丈夫かダメかの「個体差」をつくっているんです。

「健康な食事」というものは、多様性のある腸内細菌叢を持っていることが前提で、腸内細菌叢の多様性を失ってしまった人は、受け継がれてきた腸内細菌を失ってしまった人は、現代社会を生きていくために必要な「雑食」をすることができなくなってしまう。

こういったことは、抗生物質によって引き起こされているかもしれない。

「医源病」なんです。

次世代シーケンサーが登場してくるまで、腸内細菌叢全体を知ることができなかったので、しょうがないことです。

今、腸内細菌のリレーのバトンを持っている僕らにできることはなんでしょうか?

次の世代のためにも、

抗生物質は、生命の危機に関わること(感染症など)以外では使用しない。

失われてしまった腸内細菌叢を回復するために、安全に腸内フローラ移植をできるようにする。

抗生物質と腸内フローラ移植。

この両輪をつくることだと、僕は思います。

シンバイオシス研究所は人類全体の健康寿命が延びるように、腸内フローラ移植を研究していきます!

この記事を書いた人

mrnn
mrnnライター
小学生の理科の授業の時に食物連鎖の図を見て、分解者になりたかったです。
その夢が叶ってか、菌のことを書くライターになれました。
菌に救われた身として、菌と人の世界を繋ぐような文章を書きたいです。
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《特許出願中》
腸内フローラ移植

腸内フローラを整える有効な方法として「腸内フローラ移植(便移植、FMT)」が注目されています。
シンバイオシス研究所では、独自の移植菌液を開発し、移植の奏効率を高めることを目指しています。(特許出願中)